「はあ……」
ため息をついたと同時に、けんか別れをしたあの日のことを思い出して気分が悪くなった。
お茶を用意しようと給湯室へ行くと、そこにはすでに清良君がいて用意をしてくれていた。
「コーヒー三つでいいよね?」
清良君の人懐っこい笑顔に、心が少しだけ柔らかくなっていくような気がした。
「うん。三つでお願い。ありがとう」
「いいよ。俺もコーヒーを淹れながら緊張をほぐしてたところだから。コーヒーの香りってなんだか気持ちが落ち着くよね」
「緊張って……今日のお話は、美晴ちゃんの学校の様子と児童館の様子をお互い出し合うだけだし、そんな緊張しなくても大丈夫だよ」
「あぁ……えっと、そうじゃなくてさ」
ソーサ―の上にコーヒーカップを静かに置いた清良君は付け足すようにぼそりと呟いた。
「彩音先生の元カレでしょ?千夏先生から喧嘩別れしたって聞いたから……喧嘩しないかなあとか心配で」
「千夏ちゃん、そんなことまで話したんだ……」
「いや、千夏先生が話したというよりも俺が気になって聞いたから」

