「久しぶりだね、元気だった?」
「……変わらず、です……どうぞお入り下さい。拓海先生、お時間は大丈夫ですか?」
「うん。仕事終えて来たから」
拓海が靴を脱ぐのに合わせて来客用のスリッパを出した。
「今日は館長が出張でいらっしゃらないので、私ともう一人の先生と一緒にお話しします。こちらへどうぞ」
拓海の前を歩き館長室へ先導していると、ホールで遊んでいた何人かの子ども達が、「佐藤先生だ!どうしているの?」と駆け寄ってきた。
「今日は彩音先生とお話しだよ」
「ふうん。彩音先生と仲良しなの?」
何気なく発せられた一年生の男の子の言葉にドキリとした私はその言葉に、「お仕事だよ」と力強く返していた。
その返しがおかしかったのか、拓海がふっと笑いを零したのが聞こえた。
館長室の扉を開け、拓海を中に通し、「少々お待ちください」と言って扉を閉めた。

