春の風が教室の窓から吹き込んだ。 暖かくてぽかぽか陽気で。 しかし、そんな季節に似合わず教室は閑散としている。 私、樫野はなは今日、この藤英高校に入学する。 ずっと行きたかった高校だから、入学式の今日が待ち遠しくて 早く起きちゃってそわそわして学校に来てみたら人はほとんどいなかった。 でもやっぱり学校来てもやることない。 家にいたほうが良かったかも。 ガラガラッ 教室の、少し立て付けの悪そうなドアが勢いよく開いた。 「あ、あれ...っ?」