何気ない日常。
今日最後の授業があと数分で終わる頃。
日本史の先生の雑談に、
みんな眠そうにあくびをしていた。
寝てる人も数多くいて。
周りを見渡して、苦笑しながら、日本史が得意な私は、先生の話を聞いていた。
…と言っても、やっぱり午後最後の授業は眠くて。
ふぁ…と先生に見つからないように
あくびをした時だった。
ーーブルブル、ブルブル…
スカートのポケットの中の
スマホのバイブが鳴る。
先生が黒板に絵を書き始めたから
スマホを開いてLINEをチェックすると表示名は見慣れた名前。
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午後3:27
唯翔:今日部活無いから放課後屋上
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相変わらずの、要件だけ。
"分かった"
とだけ返して、スマホを閉じる。
LINEを送ってきた相手は同じ教室の前前列の席。
先生の授業なんて全く聞いてなくて
教科書で堤防作ってスマホいじってる。
よくあんな席でバレないよなあ((
屋上か…寒くないかな。
もう秋風が吹いている。
…カーディガン来てこ。
そう思った瞬間、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。