君と私の甘い嘘。




「アメリカに引っ越すことになった。」



「………え?」




返ってきたのは衝撃的な言葉だった。





「ちょ、ちょっと待って、アメリカに引っ越す!?なんで!?」




「お父さんの会社が海外にも支店を出すことになってな、そこの責任者になったんだ。」




責任者って…お父さんすごい。


だけど、





「いや、待って待って。それいつなの?まさか高校入る前とか言わないでしょ!?」





「まだアメリカの会社は建設中だからアメリカに引っ越すのは、1年後になる。」




「1年後って、まだあたし高2だよ!?」




「………そうだな。」




「え、やだよ!あたし日本に残る!」




「それはダメだ。」




「なんで!?」




「祐梨を1人おいてアメリカには行けないに決まってる。」




「もうあたし高校生だよ!?1人暮らしくらいできるよ!」




「祐梨……。」





お父さんが困った顔をする。

けど、あたしだって納得できないよ。


高校生活1年しかしないとか悲しいだけ。





「祐梨、1人暮らしの意味分かってる?」




お母さんがキッチンからあたしのところまで来た。




「お母さんはアメリカ行くの賛成なの?」



「えぇ。そりゃお母さんもたくさん不安はあるわ。」




「あたしは嫌だよ。」




「祐梨、1人暮らしは大変なのよ?自分で全部家事をして、それから学校の勉強もして。そしたらあなたの好きなバスケをする時間もなくなるのよ?」




「……。」




「お母さんとお父さんは、あなたが学生のうちはあなたに好きなことをしてもらいたいの。」




「……祐梨、ごめんな。こんなのお父さんの勝手だよな。」




2人してそんな顔されたらどーしたらいいか分かんないよ。


あたしだって、日本に1人で残るのは本望じゃない。




「…………わかった。1年後だよね。」



「「祐梨…。」」



「…いいじゃん!?アメリカだよ!?バスケの本場だし!!楽しそーじゃん!!……あたし、汗かいてるからお風呂入ってくるね!」


「ちょっ、待ちなさい祐梨っ!」




そうしてあたしは無理やり話を終わらせてリビングを出た。



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