君と私の甘い嘘。





祐梨side



「よし、一旦終了。ありがと祐梨。水分補給しておいで」



「はい」




……これ部活前にするバスケじゃない。



体育館に早く来すぎるのはやめようかな…。




「祐梨。タオル。」



「あ、うん、ありがと」



「たった3週間ぐらいでまた上手くなったな。」




「いや、まだまだ凪咲先輩には敵わ…って景ちゃん!?」





なんとなく話してた相手が景ちゃんだってことにようやく気づいたあたし。





「もっとはやく気づけよな。」




「え、あ、ごめんなさい。」




「べつにいーよ。こうして話せるだけでも今は充分だし。」




そういってあたしの頭をなでる景ちゃん。


あー、これ久しぶりだな。


景ちゃんはこうしてよくあたしの頭をなでる。





「そういえば景ちゃん。」



「ん?」



「今日いつもより来るの早かったんだって?」




「え?」




「凪咲先輩が言ってた。だめだよー?ちゃんと毎日、授業終わったら早く来ないと。」




「……ったく、また凪咲が余計なこといったな。」




「ちょっとー、聞いてる?」




「あぁ聞いてる聞いてる。」




これは絶対聞いてない。


凪咲先輩の方みて睨んでるし。




「あ、そうだ祐梨。」



かと思えば何かを思い出したかのようにあたしに喋りだす景ちゃん。




「なに?」




「今日部活終わったら一緒に帰ろ」




「え?なんで?」




「なんでって…祐梨と帰りたいから?」




「………。」





なんでこういう事をさらっと、言っちゃうかなぁ。

これだからだめなんだよ。





「…ほんと景ちゃんのばか。」





あたしはそれだけ言い残して凪咲先輩の元へ行った。




「は?ちょっ、祐梨!?」




あたしを引き止める景ちゃんの声は無視して…