君と私の甘い嘘。




いつの間にか、人は増えあたし達のプレーをみる観客が増えた。



凪咲先輩の一旦休憩の合図でようやく足を止めたあたしと美夜先輩は息があがる。




一方、凪咲先輩は少し息があがっているけどまだ余裕そうで、すこし悔しかった。





「大丈夫?」



「あ、はい。大丈夫で…」




屈んでいた体を起こして顔を上げるとあたしよりも10cm以上背の高い女の先輩?がたっていた。




「あなたが、早坂祐梨ちゃん?」



「はい。」



「ほんとにっ!?来てくれたのっ?嬉しい!ありがとう!」




そう言ってギューッとあたしを抱きしめる背の高い先輩。


ちょっと、く、苦しいかも…それに




「あ、あのっ、あたし汗くさいからっ…「私、夕凪 凛!3年!祐梨ちゃんの話は美夜からたくさん聞いてたの!」



「あ、あの、凛先輩っ?あたしくさいから離れた方が「よかった!私入学式の時から可愛いなって思ってて、そしたら、美夜が同じ中学でしかもバスケ部だって言ってたから、うちのバスケ部に入らないって聞いた時はショックでショックで…」




あ、だめだ聞いてない。


自分じゃどうにもできないと思って凪咲先輩に視線でヘルプを送る。


するとため息を付きながらこっちに来てくれる。



そして…



ーーパチンッ!



「うぅ…いたい…。」




凛先輩の頭を凪咲先輩が思い切り叩いた。




「凛、嬉しいのは分かるけど祐梨の気持ちも考えて」



「ご、ごめんなさい。」



「祐梨、一応、凛が副主将だから。」



「一応ってなによーっ。」



「副主将の自覚あるなら、はやく着替えて来ることね。」



「…分かった。祐梨ちゃんとはやくプレーしたいからきがえてくる。」




そう言うと素晴らしい速さで部室に駆け込んでいった凛先輩。




「…はぁ。これだから困る。まぁ、でも安心して。あれでもバスケのセンスだけは保証するわ」


「凪咲!聞こえてるからねっ!だけって何よ!」




凪咲先輩は大きなため息をついている。


でも、凪咲先輩が認めてるってことは実力は本当なんだろうな。


あ、そーいえばスタメンって今のところ誰なん
だろう。




「あ、祐梨。スタメンはね…」




なんでこの人はあたしの考えてることが分かるの?


とは、思いながら凪咲先輩だもんねで片付いてしまうところが恐ろしい。


凪咲先輩が考えてるスタメンは、凪咲先輩、凛先輩、美夜先輩、あたしと…




「あと、もう1人。祐梨と同じ1年生ね。」




指さす方向には黙々とスリーポイントの練習をしている子がいた。



「ただ、あの子問題があるのよね…」



「あたし、あの子苦手ーっ!」




美夜先輩は素直な感想を言う。




「なにかあるんですか?」



「コミュニケーション能力がないのよ。全く。」


「いつもツーンってしてるんだよね!」




あぁ、そういう子いるよね。




「まるで、1番最初に会った祐梨みたい。」





そういった凪咲先輩の顔は意地悪そうな顔だった。


たしかに、あたしは凪咲先輩の一言一言にイラッときて無愛想だったかもしれないけど…




「ま、あの子にも何かあるのよ。祐梨、頼んだわよ」




そう言って肩をポンと叩かれる。



え……あたし?