「あ、そうだ祐梨。」
「なんですか?凪咲先輩。」
「景都とはあまり関わりたくないんでしょ?」
「……はい。」
「だよね。わかった。何かあったらあたしか美夜を頼りなさい。いいわね?美夜。」
「うん、よく分かんないけど、とりあえず祐梨と景都先輩を遠ざければいいんだよね?」
「そーいうこと。」
「ありがとうございます…。」
これはほんとにいい先輩に囲まれたのかもしれない。
ーーガラッ。
体育館を開けるとすでにバスケを始めている人がちらほらといた。
女子はまだ誰もいないのか…。
あと景ちゃんは……まだ来てないみたい。
よかった。
「ほら、じゃあさっさと着替えて3人でバスケするわよ。バスケしてたらさすがに景都も話しかけて来ないでしょうから。」
あたしは美夜先輩に部室を案内して貰って練習着に着替えた。
「あ、祐梨ヘアバンドつけるんだ!」
「はい。美夜先輩が引退した後前髪つくって、それで邪魔になるのでこの細いゴムのヘアバンドつけるんです。」
「へぇー、なんか凪咲先輩みたい!」
「凪咲先輩もつけるんですか?」
朝はつけてなかった気がする…。
あんなに走るとは思わなくて、あたしもつけてなかったけど…
「うんっ、凪咲先輩すごい走るからね〜。そーいえば祐梨とプレースタイル似てるかも!」
あたしはとにかく走ってガンガン点を決めていくタイプ。
それは、スリーポイントが苦手だからなんだけど…
そんな裏情報を教えてもらいながら着替え終わり体育館に出る。
体育館の人数は男子が何人か増えたくらい。
その中にまだ景ちゃんはいない。
ほっとする。
「ほら!凪咲先輩もヘアバンド!」
「あ、ほんとだ。」
「あら、朝はつけてなかったじゃない?」
「あはは…あんなに走ると思ってなくて…」
「今からはもっと走るから覚悟しなさい?美夜もね。」
「えーっ!」
…これは、自主練で走り込まないと試合以前に練習で体力持たないかも。
それからは鬼の凪咲先輩と、すでに泣きそうな美夜先輩と3人でバスケをし続けた。
