君と私の甘い嘘。




俺は今…というかここ1週間不機嫌だ。


自分でも分かる。


いつも寄ってくる後輩は寄ってこないし、創にも怖いと言われることがよくある。




そしてその原因は…祐梨だってことは自覚済み。





俺にとって祐梨は癒しだ。


あんな可愛い幼なじみがいて俺は幸せだと思う。



祐梨が高校に入って1週間。


俺の周りでも祐梨を狙うやつが出てきた。




本来なら祐梨の近くにいてやって、男どもを牽制するつもりだった。



…が、なぜか俺は避けられている。





「はぁ。なんでこうなった」



「あんたが頼りないからじゃない?」



「俺が頼りない?」



「そーよ。あんたが避けられるのが怖いからって自分の気持ち伝えないのが悪いんでしょ」



「そーだよなぁ…って、凪咲!?お前、いつからそこに…」





なんとなくで会話をしていたのは、女バスのキャプテンの凪咲だった。





「さっさと機嫌直しなさいよ。おかげで女子まで男子と合同練習したくないって言い出して困ってるんだから。」





毎週火曜と木曜は男女で合同練習。

そして今日は火曜。





「別に機嫌悪くねーし」



「はぁ。あんたも困ったやつだね。で?景都と美夜のお気に入りの子はいつくるのかしら」



「あー、もうちょっと待って。すぐ連れて来るから。」



「今週中に連れてきて。」



「…お前なぁ。無茶いうな。」



「こっちもいつまでも待ってられないのよ。IHのメンバーだって決めたいし、その子上手いんでしょ?」




「あぁ。お前と同等には戦える。」




「へぇ。美夜じゃなくてあたしと同等ね。面白いじゃない。」




そう言った凪咲の顔は恐ろしい。

凪咲の実力は本物だ。


男子の中で練習しても引けをとらない。


でも、それは祐梨も一緒。





「まぁ、そうよね。景都と練習してればそーなるか。で、その子が来ない理由はなに?」





「……教えてくれないんだよ俺に。」




「なに?バスケやめるって言ってるの?」




「いや、バスケ自体はやめないけど部活には入らないんだと。その理由は分からないけどな。」



「……ふーん。」




凪咲の顔がまた何か企んでる顔になる。




「お前、理由わかるか?」




「そうね…理由は2つくらい思いつくわ。」




「本当か!?」