記憶は私に愛をくれない。




「じゃねー!」


「うん!明日!!」




午後6時、みんなと別れて陸の家へと向かう。




「さっむいし、暗いなぁ。」




思わずひとりごとが漏れる。






ピーーンポーーーーン。




陸の家のチャイムをならすとすぐに有子が出てきた。




「あの、陸、大丈夫かなーーって思って、いないのわかってますけど、来ちゃいました。」



方をすくめていうと有子さんは少し悲しそうな顔をした。



「あがって……。ついてきて」




ついていくと2階のある部屋の前に来た。



今回の練習行ってないのよ……。と有子さんは悲しそうに言う。