記憶は私に愛をくれない。




ガタッ、と席をたち、先に行く陸を追いかけて食堂を出た。




中庭までやってきて陸は足を止めた。




やっと気づいたけど陸は左手で1枚の紙を握っていた。











「あの、さ、俺、世界に挑戦してみたいんだ。行けると、、思うか??」



なんだ、告白じゃないんだ……。



ちょっとショックを受けたけど、、まって、今………!!!!!




「うぇーー!!?世界!!!???」



「声でけーよ、まだ誰にも言ってねんだから。」



「あ、ごめっ………。」


今、目の前にいる人が世界大会に挑戦する……。


そう思うと、自然と顔が綻びてくる。




「おめ、何にやついてんだよ。まぁ、ユースの大会なんだけどな。」