すばやく着替えを済ませ、プールサイドの控え室にまわろうとした時、、、





陸が控え室の入口で待っていた。



「がんばれよ。俺、今からアップ行くから。」


「うん、頑張る。でも緊張するぅ〜」


「大丈夫だろ、お前なら。いつも通りに、頑張れよ。」




私の肩に手を乗せ、目で合図してから陸はアップ会場へ消えていった。







「ありがと、陸……。」





誰にも聞こえないように呟いた。





「女子200m平泳ぎー、選手点呼しまーーす」

係員の声にすばやく反応する。




もう少しで、私のレースが始まる。