日曜日。今日は、体育祭の日。
「よーっしゃ!気張るぞ〜!
3組なんかに負けないんだから〜!!」
「るる、すごい張り切ってるね。
よしっ!!1組には負けないよ〜!
ね、星莉ちゃん!!」
「うんうん!!」
『生徒達は入場行進の準備をお願いします』
「あっ!入場行進の準備しなきゃね〜!!
んじゃっ、またね望和と星莉!!」
「うん、またね」
ああ、いよいよ体育祭が始まる。
なんだか緊張してきたなぁ。
風邪気味がようやく治ったけれど、やっぱり外は暑いなぁ...。
9月は、まだ暑い。
そして、音楽と共に、入場行進をした。
...ハァハァ...ハァっ
隣で行進している星莉ちゃんの息が荒い。
大丈夫かな...。
見ると、顔に汗を沢山かいている。
行進しながら、
星莉ちゃんをしていた...その時、
星莉ちゃんは、行進をしている途中に倒れた。
星莉ちゃんの周りの人達で、衝撃のあまり叫ぶ人もいた。
先生達は、急いで星莉ちゃんの元へかけよる。
突然の出来事に、うまく行進ができたない。
動揺が行進にあらわれる。
やばい。
お母さんが、見に来ているからしっかり行進しなきゃ...。
でも動揺が隠せない。
そして、
星莉ちゃんが、
救護係である唯くんに運ばれている。
星莉ちゃんが唯くんに運ばれている姿を見て、ふと前の事を思い出した。
私が、前に教室で倒れた日のことだ。
唯くんは、あの時
私をあんな感じで運んでくれていたのかな...。
ああ、
なんでこんなに唯くんのことを私は忘れられていないんだろう。
忘れようと決めたはずなのに、
私の心の中にはまだ、唯くんがいる...。
ずっと、私が唯くんのほうを見ていた事を気づかれたのか、唯くんが私がいる方向に振り向いた。
目が合うのが怖くて、とっさに目線を下げた。
体育祭はこれから始まるのに...しんどい。
胸がモヤモヤして息苦しい。


