放課後。
私は、さっきトイレで唯くんとエリカちゃんの話をしていたクラスの女子に呼び止められた。
隣で、星莉ちゃんが不安そうな顔をする。
その女子達が怖いというわけではないけれど、
話しかけられると、声が震えてしまう。
「ど、どうしたの?」
「石井ちゃん、やっぱ純粋で可愛い〜!!」
と言いながら私のほっぺたをツンツンしてきた。
相手は女子なのに何故か心臓がドキドキしている。
恥ずかしさのあまり、顔が熱くなる。
「なんで石井ちゃんは、佐々木と別れたの?」
そう聞かれて一瞬、
戸惑いながらも
「やっぱり...
エリカちゃん達と仲がいい良かったって言うのが...ねっ」
私は、
『ねっ』
というと星莉ちゃんのほうをチラッと見た。
「そかそか!!
まあ、石井ちゃんならもっといい男をゲットできるよ!!がんばれっ!」
その言葉にありがとうというように、頭を下げると私と星莉ちゃんは教室を出た。
「あ〜、怖かったなぁ」
「望和ちゃんがイキナリ絡まれたから私もびっくりしちゃったよ」
こんなやり取りを、廊下で星莉ちゃんとしていた。
今日は、るるは部活があるため、2人で帰ることにした。
ちなみに、るるは高校1年生の頃からテニス部に所属している。
星莉ちゃんと私は、帰宅部であるため、
なかなか一緒に帰れないがその分、一緒に帰れる日はとても幸せだ。
「高校では私と望和ちゃんとるるちゃんは、ずっと非リア充だよ」
「うん!」
帰り道、星莉ちゃんとそんな話ばかりをしていた。
────ずっとずっと3人は非リア充だよ。


