そう思っていると、るると目が合った。
私達の存在に気づいたみたいだ。
私の顔を見て明るく手を振ってくる
可愛くて無邪気なるるの姿を見ると、
やっぱり憎めない性格だなと思う。
────高校で出来た大切な友達。
私は、都合の良い人間だ。
るるが唯くんのことを嫌いであるのなら、
私は、るるの前では唯くんのことが嫌いだというフリをする。
そう思いながらいつの間にか、
夏祭りは、るる達と行動をしていた。
るる達といる間は、不思議と唯くんの存在を忘れていた。
星莉ちゃんが、私を気にかけて
「望和ちゃん、彼氏さん達の方は大丈夫?」
と問いかけてきてくれた。
けれど、私は心無いことを言う。
「きっ、きもいから...。
あの人の事はどうでもいいよ!!
やっぱりるる達といると楽しいよ。」
「望和も、そう思うようになったの?!
実はねっ。望和が唯くんと付き合っているの知ってたからずっと言えなかったんだけれど。」
「なに?」
「実は私ねっ、
佐々木くんみたいなタイプ好きじゃないんだよね〜!!」
それを、聞いて確かにそんな感じはしてたな
と納得した。
「私も苦手で...」
と、星莉ちゃんがそういった事には驚いた。
でも、なんで唯くんは、こんなに私の友達に嫌われたのかな...。
そう疑問に思った私は、るると星莉ちゃんに尋ねた。
「なんで...苦手なの?」
「そりゃー!あの女々しい感じかな!!
佐々木くんって、顔はいいと思うんだけれど...。」
「...やっぱり、望和ちゃんと付き合っているのに、あの人達と仲がいいっていうのが苦手な原因の一つなの。」
そう、星莉ちゃんは言ったけれど...
あの人達...?


