ずっと、唯くんに言われてみたかった言葉。
急なことで、頭がついていけない。
...嬉しさで手が震える。
「...ゆ、唯くんっ」
「望和?.....泣いてる?」
「なっ...、嬉しくて.....。」
出てくる涙を一生懸命、押さえようとした。
泣いたままだと、伝えたいことをはっきり伝えることができない。
「...唯くん。
私も、唯くんが好きです…。」
「...望和。
...じゃあ、俺とやり直してくれるの...?」
その瞬間、ふと友達である『るる』の顔が思い浮かぶ。
...るるのことは、どうしよう。
私が、唯くんとまた付き合うことになって...リア充になってしまったら...。
星莉ちゃんはもうリア充だし、るるを一人にしてしまうことになる。
みんな簡単に、彼氏優先...みたいな感じで付き合うけれど私にはできない.....。
...やっぱりできない。
「...望和?」
「ごめんっ...。考えさせて...?」
そう言って私は、通話終了ボタンを押した。
震える手を必至に押さえるかのように、そのボタンを押した。
携帯から手を離す。
手の震えが止まらない。
嬉しさと.....、どうしようもならないこの気持ち。
それから私は、燃え尽きたかのように布団へもぐった。


