一瞬、女子の先輩達の表情が強ばる。





「...本当に、浩司のいとこだったんだ。」



リレー中に星莉ちゃんに嫌がらせをした先輩はそう呟き、星莉ちゃんに謝った。




星莉ちゃんの表情が柔らかくなる。





遅れたところへ、橋崎先輩が走ってきた。



お姉さんを見て橋崎先輩が、嫌そうな顔をする。



「アネキ...来てたんだ...」



「なに、そんな顔しないで?
今、ちょうどアンタが星莉ちゃんを好きっていう誤解を解いてあげてたのよ?」



「あ、あざす...」




「もー、気をつけなさいよ?
私、星莉ちゃんがいじめられるとこ見たんだから〜っ!!」





「……ごめん。

だって、好きな人いなかったからさぁ。
好きな人とか要らないし。」




橋崎先輩のその言葉に、女子の先輩が悲しそうにどこかへ行ってしまった。



まぁ、あの女子の先輩から

星莉ちゃんと橋崎先輩が『いとこ』だったということが広まるであろう。








...とりあえず


一件落着!!