そう思いながら夕飯を食べ終えると、後片付けを済ませた。

テレビをつけると、その横にかけてあるカレンダーに視線を向けた。

あたしの誕生日まで後少しだ。

――小春ちゃんの誕生日をお祝いする

その宣言通り、彼は本当にあたしの誕生日を祝ってくれるのだろうか?

仕事が忙しくて残業ばかりしているのに、どうやって誕生日を祝うと言うのだろう?

「…まあ、どうでもいいけど」

変に期待をしても、後で裏切られるのがオチなだけだ。

「もういい」

あたしは両手をあげて伸びをすると、テレビに視線を向けた。

朝比奈さんの誕生日を祝う宣言は忘れよう。

彼だって本心からあんな宣言をした訳ではないのだ。

「えらそうに宣言するなよ、バーカ」

1人しかいないリビングであたしは呟いた。