「バカバカしい…」

お互いのことを知らないままの状態で早急に結婚しても、すぐに離婚することが目に見えている。

とりあえず、足元に置いてある段ボール箱を部屋に運ぼうと思って持ちあげた。

「おっとっと…」

中身は確か…本だな、これは。

読まなくなったマンガや小説をある程度はブックオフで売りに出したけど…うーん、なかなか腕にくるなあ。

仕事柄重いものを運んでいるとは言え、結構キツいかも。

そう思いながら部屋へと運んだら、
「それ、持ってあげるから」

向こうから段ボール箱を運んできた朝比奈さんに声をかけられた。

「いえ、これはあたしの荷物なので」

そう断ろうとしたあたしをさえぎるように、彼は足元に段ボール箱を置くと、あたしの手から奪った。

「女の子に重いものは運ばせないよ。

荷物は俺が全部部屋に持っていくから、小春ちゃんは整理をしててよ」

朝比奈さんはそう言うと、荷物を部屋へと運んだ。