「あー、そうでしたね…」

結婚してからだいぶ時間が経っているけれど、籍を入れただけの状態だったことを思い出した。

式の方は2人で話しあってから決めるみたいな感じで、朝比奈さんと結婚したんだっけ。

「もうそろそろ挙式してもいいかな、なんて…」

朝比奈さんはそう呟いた後、自嘲気味に笑った。

「挙式ですか…」

あたしは呟いた。

純白のウエディングドレスに身を包んだあたしの隣には、純白のタキシードを身につけた朝比奈さんがいる。

背が高いし、顔もいいからタキシード姿が似合うことは間違いないだろう…って、何を想像しているんだ。

結婚式を思い描いていた自分に驚いて、あたしはそれを振り払うように首を横に振った。

バカバカバカ!

絶対に実現しないに決まってるんだから!