「どこか見に行きたいお店とかある?」

「見に行きたいところって…」

朝比奈さんに聞かれて、あたしは周りを見回した。

だいたいが洋服店とか専門店とかそう言うところばっかりである。

特に見に行きたい店もなければ、興味をそそられる店もない。

「ないですね」

あたしは答えた。

「うーん、困ったな…」

朝比奈さんはそう言ったかと思ったら、どこかに視線を向けた。

彼の視線の先に顔を向けて見ると、店頭に純白のウエディングドレスが飾られている店だった。

ブライダル専門店のようだ。

「興味があるんですか?」

ウエディングドレスを見つめている朝比奈さんに、あたしは声をかけた。

「結婚式を挙げていないなって思って」

あたしの質問に朝比奈さんは答えた。