そう思いながら、公開中のポスターが貼られている掲示板に視線を向けた。

その中には、あたしが見たいと思っていたあの映画もあった。

これに関しては本当に次の休みに見に行けばいい。

次の休みはすぐそこだから、今日だけ我慢すればいい。

そうやって自分に言い聞かせていたら、
「お待たせー」

朝比奈さんが戻ってきた。

「14時10分の部だって。

やっぱり、人気があるんだね」

朝比奈さんはそう言って、あたしにチケットを渡してきた。

「ああ、ありがとうございます…」

チケットを手にしたあたしは目を疑った。

「えっ、あの…」

チケットは、あたしが見たいと思っていた映画のタイトルだった。

「原作のファンだから、俺も見たいって思ってたんだ」

朝比奈さんは嬉しそうに笑いながら、チケットを財布の中に入れた。