Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「なぜって、それは神那ちゃんが1番分かってるでしょ?」


勝ち誇ったように口角を上げ、見下ろす神崎。


「…」


誠に納得いかないが神崎の言う通りだったので無言で目を逸らす。


なんとも微妙な重たい空気だ。


「皆はヘリで戻ってね、僕らは仲良くタクシーで帰るから」


何が仲良くだよ。


皆にそう告げ、タクシーが通るのを待つ。


「講演会の場所がたまたま近くてね。

ニュースで事故のこと見て駆けつけたの。

人手が足りないと思ってさ」


ヘリが離陸すると同時に聞いてもいないことを喋り出した。


「そう」


「それよりどうしたの?神那ちゃん。

迷うなんてらしくないじゃない」


タクシーを待つ間、夕日を背に口を開いた。


その言葉は責めているようではなく…。




心配したような、驚いたような…そんな声色だった。


「迷ってたんじゃない、戸惑ってた」


「どうして??」


不思議そうに眉を下げる神崎の顔は傑作だ。