Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

差し出されたそれらを無言で受け取り、手早く注射する神那。


「痛っ…止めておくれっ」


そして打っている間は痛みに悶える。


血管からズレないように手をしっかり押さえて貰う。




なんとか無事に打ち終わり、しばらくすると…。


「落ち着いて来たみたいだね…」


疲れた様子で手を離す神崎。


「譫妄の原因は恐らく薬」


使った道具や暴れた時に散乱した部屋、主にベッド周りを片づけて行く神那。


そういった部分を見ると優しい人なんだなって思える。


倒れた点滴機、床に落ちたページの折れた本、クシャクシャになり床に散らばった折り紙。


それらを慣れた手つきで整えて行く。


「ああいう無理矢理なのは性に合わないんだけどね」


片づけを手伝うことはせず傍観している神崎。


「ただの処置に過ぎない。

別に心を痛める必要はない」


当の患者は眠ってしまった為、布団を掛けつつ言う。