Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「だって訴えるって言ってるんですよ?

普通は取り乱しますって」


「私に過失はない。

裁判になったって証拠不十分で不起訴。

問題はない」


脚を止めずに一方的に口を開く。


裁判が怖くちゃ外科医なんてやってられない。


「問題だらけですよ!

裁判になったら時間も取られるし、何より神那先生の名前に傷がつきます」


名前に傷?


「名前とかそんなのどうでも良い。

オペにリスクは付き物。

それが怖かったら外科医なんてやってられない。

怖いなら内科医に戻って」


ビクビクしながら過ごされても迷惑なだけ。


「俺はっ、神那先生のことを心配して…」


「私がいつ心配して欲しいなんて言った?」


「そんな言い方しなくても…」


急に脚を止めるフェロー。


「君と居ると不愉快になる」


そう残して歩いて行く。


私には私のやり方がある。


それを否定されているみたいだ。


神の手、奇跡、運命…。


君の発言にはイライラする要素が多い。