翌朝。


当直明けの日にはぴったりな程眩しい朝日が昇っていた。


「急患が1人だけなんて、本当珍しかったですね」


「まぁね」









「おはよ」


「おはようさん」


始業時刻近くなり、藤代と神崎が出勤する。


「おはよう」


「あれ、青島さん?」


「ホンマや、どないしたんです?」


「あー、皆少し聞いてくれ」


改まった口調で話す青島は覚悟の決まった目になってた。


「昨日ようやく決心出来たんだ。


…今日からここ救命に転科になった青島豊だ。

専門は心臓外科。

今まで通り部長職で、フライトドクターではない。

まぁ…宜しくな」


「はーい、宜しく。青島さん」


「豊さんついに救命復帰なんかー」


「よ、宜しくお願いします」


「あぁ」


「ほら、神那ちゃんも。

せっかくなんだし挨拶ぐらいしたらどうなの?」


「神崎はいつから私の保護者になった訳?」


「良いから良いから。

ここは歳上の言うことを大人しく聞くの」