Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「前にちょっとだけ聞いたことがあるんだけど、興味ある?」


「何をです?」


「神那ちゃん流のオペ練習」


「あります!」


聞かなきゃ損だ。


「豆腐とコンニャクを脆い神経組織に見立てて縫合をするの。

豆腐を皮膚、コンニャクを糸としてね。

それが出来るようになれば精密なオペもこなせるようになるよ」


「でもあれホンマにムズイで?

俺すぐボロボロになってまうもん」


「流石です…神那先生」


やっぱり俺はあなたに会えて良かった。


学ぶのなら、あなたから学びたい。









と、隣で静かな寝息を立てる神那先生を見て思った。