Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「オレは刑事っす。

そいつは今回の一件の犯人なんです。

傷を治して、裁判にかけなきゃあなりません。

よろしくお願いします!」


言ってしまった。


これでは看護師の方を優先させるに決まってる。


「俺は…平野さんを優先させます」


「…」


やっぱりダメか。


「神崎、この患者頼んでも良い?」


「もちろんだよ。

僕もちょうど一段楽したところだからね。

あとは引き継ぐ」


「お願い。

私はあの男性の処置をする」


「ライン取って。

時間勝負だけど焦らずに」


「分かりましたわ」