Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

現場へ着陸するとセットを持ってヘリを降りた。


「処置終わり次第搬送するからスタンバイしておいて」


搬送に備えてヘリを待機させておく。


「了解」


「君達は気道熱傷の方へ行って」


「「はい」」


腕を知らないけど、救命を志願するぐらいなんだから多少は使えるだろう。





それより問題はこっち。


患者の現状から判断するに一刻も早い処置、的確なオペが必要だ。


セットから器材を取り出すと1人で治療へと取り掛かった。


「せ、先生!霜月先生!」


看護師に呼ばれた。


「何?」


処置する手を止めることなく返事をする。


いちいち手を止めてては時間が勿体ない。


「お願いします。

こちらも診てくださいませんかっ」


叫ぶような声に思わず顔を向けた。



「な…」


「バイタル1桁なんです…」


「どうしてそうなるの?

気道熱傷の患者でしょ?

挿管で気道確保すればしばらくは持つ筈じゃなかった?」


ここに来て優先度が逆転した。


急変するにしても限度がある。


ここまで一変するのはおかしいような気がする。