Leben〜紫陽花の強い覚悟〜

「ヘリだけど。

備品の補充をしてる」


その証拠にほら、神崎の電話からはガヤガヤと人の声が多く入っているから。


『いつ頃終わるの?』


私が補充をしていることに関しては何も言わない。


「もう終わる」


「じゃあさ、終わったらそのままステーションに来てくれる?」


「分かった」


最初からそのつもりだ。


電話を切り、作業を進めて行く。


「補充終わった、ありがとう」


操縦士に礼を言い、ステーションへと戻る。


医者は患者が死ぬことに免疫をつけなければいけない。


でも普通の人間は人が死ぬことに慣れてはいけない。


医者は神などではなく人間だ。


だが、普通ではない。


人間であるが人間でない部分を持つ。


微妙なところに我々は立っている。