「いやだ。」
とっさに口から出ていた。
だって、よく考えて欲しい。
なんで今日会ったばっかりの人間に告白なんかしようというのか。
絶対何か裏があるに決まっている。
「は?俺の誘い断る女なんか今までいなかったぞ?」
「だからなんだっていうの?私は今までのその他大勢的な女じゃない。それに私は誰にも縛られず猫のように気ままに生きたいの。邪魔しないで。」
一息で言い切るとその場を立って離れようとする。
とたん、私の腕がすごい力で引かれ天翔の膝の上に座るかたちになる。そして鼻と鼻が触れ合うんじゃないかというぐらいまで近づいてくる。
「その態度ますます気に入った。お前、絶対俺の女になれ。」
あー、もうこれは言っても無駄なんだな。
そう悟るのにあまり時間はいらなかった。

