「わかんないけど、その可能性は高いと思うな〜」

あたしがそう言うと、部屋の中に沈黙が落ちた。

その空気を変えるように、優弥は新たな話題を出した。


「そういや、歩って、どこに住んでるんだ?」

「俺?俺は……」

「埼玉だよ~」

「埼玉ぁぁああ??!」


まぁ、優弥が驚くのも無理はない。

だって、県外なんだもん。

しかも、埼玉からだと、かなり距離があるからね~。

まぁ、優弥が驚くのも、無理ないかな。

かなり、遠いし……ね~?


「おい、歩」

「なに?」

「そんな、遠いとこからきて、泊まるとことか、あんの?」

「いやいや~、そりゃあ、あるでしょー」


あたしが笑いながらそう言うと、あっちゃんはあっけらかんとした顔で、


「あ~、そういえば止まるとこ決めてないわ」


と、言ったのだった。


「「はぁっ!?」」

「えっ、あっちゃん、泊まるところ無いの!?」
「うん。とりあえず莉桜のことが心配で、埼玉から、飛んできたからなー」

「……じゃあ、学校は?」

「……放置?」