「なんでにゃ?この人間の言葉は、他の人間からは、聞こえにゃいにゃ」

「へ?」

「だから、今喋っているのは他の人間には、聞こえてにゃくて、オイラが一匹でにゃ~にゃ~鳴いてるようにしか、聞こえてにゃいんだにゃ!」

「え?そーなの?!」

「……だから、そう言ってるにゃ」

「え?でもでも!!クロの方チラチラ見ながら、なんか言ってるよ?」

「良く聞いてみるにゃ」

「……?」


あたしは、言われた通りに、よく耳をすませて聞いてみた。

すると──


「みてみて、あの黒猫!めっちゃ、にゃーにゃーいってるよ~!!」

「ほんとだ~!かわいー!!」


……。


「にゃ?言ったとおりだったにゃ!」


クロは、どや!みたいな顔で見てくるので、無視してやった。