「助けて…ください…」


最初は恐る恐る、だけど、今度ははっきり。


「助けてください。」


男子高校生の目を見て言った。


これが、私が初めて自分の意見を言った瞬間だったかもしれない。


男子高校生は私の頭を撫でてから、皆の方を向いた。


「な、なに…」


「お前ら、この子の何が嫌なの?」


てっきり怒られると思っていたのか、皆はその質問に拍子抜けしたようだった。


それは私も例外ではない。