コンコン

「どうぞ」

「ニーナ、おはよう。体調は大丈夫?」

「はい、大丈夫です」

「大事な話があるのだけれど。今大丈夫かしら?」

「ええ」

「あのね、結こ」

「結婚の事でしょう?」

「ええ、そうよ。国王が亡くなった今、新しい国王が必要なのよ。」

「わかってるわ。スペインのジルよね?」

「そうよ。早急に結婚の準備をしなくては。」

「でも、まだあったこともないのよ?」

「あら。小さい頃よく遊んでたじゃない。それに今日式典に招待しておいたから、大丈夫よ」

「小さい頃なんてほとんど覚えてないわ…。大丈夫かしら」

「きっと大丈夫よ。それじゃあ式典の準備してくるわね」

パタン

「ジルかぁ〜…」

何年ぶりだろう。

確か私より背が低く、可愛らしい笑顔…

あれ?私よりも背が高く、いつもそっけなかったかしら?