「お父様……会いたいよぅ戻ってきてよ」

グズっ

コンコン

「ニーナ入るわよ」

「グスン」

「ニーナ?入るわよ」

「……はい」

「ニーナ、お父様が恋しいのはわかるわ。だ
けどアレン国王が亡くなった今のこの国の
王女はあなたなのよ?しっかりしなさい!」

「…お母様は悲しくないのですか?」

「悲しいに決まってる。でも、今考えるべきことを考えなくてはならないの。」

「……もう少しだけ時間を下さい。もう少しだけ…」

「わかったわ。だけど、明日には式典を開くわよ。」

「……わかりました」