王宮暮し


「レオ。少し具合が悪いの。ちょっと休ませて?」
「……」
お願い…部屋から早く出て。
気づく前に。
「ニーナ様。失礼します。」
そう言ったレオに、被っていた布を取られた。
「やっ、やめ」
「やっぱり。」
「え?」
「ニーナ様が走ってくの見かけて。心配になって…きてみたら」
そう言って私の頬を流れる涙を、レオが綺麗に拭き取ってくれた。
それでも、溢れ出てくる涙にレオは、私を優しく抱きしめ「僕の胸で好きなだけ泣いていいよ」
と言った。
レオの言葉に甘え、私は涙が枯れ果てるまでレオの胸で泣き続けた。