王宮暮し

sideーレオ

ニーナのために淹れたハーブティーを運んでいると、女の人がドアの中から何かを覗いて見ているのが見えた。

「ニーナ様?」

……もしかして

ジルが狩りをしている所を見てしまったのか

既に遅かったのか、ニーナは走って行ってしまった。

かなりまずいな。

ジルも馬鹿だな。

なんでもう少しうまくやらないんだ。

それに、ニーナを傷つけるなんて。

俺は許されないってわかってるけど。

それでもニーナの事を思ってるんだよ。

君が僕のものになれば、こんな思いもさせないのに。

僕はニーナの所へ向かった。