「え、梨佳……?どうした?なに言ってんの……」 あたしを見た隼斗は、これまでにないくらい目を大きく見開いていて。 あたし、自分がわけのわからないことを…… 「え、あ、ごめん……。なんでもない」 我に返り、パッと手を離した。 隼斗はあたしの目なんか全く見ず、前を向いた。 「ほら、行こ」 目が泳いでいる隼斗は動揺を隠すように、河辺に向かって歩き出した。 さっきの言い知れぬ不安はなんなんだろ。 その自分でもわけのわからない感情を消すように、ザクザクと雪を踏みながら前に進んだ。