後ろから声をかけられ、振り返ろうとゆっくり方向転換したら、ヒョイっとトレイが持ち上がった。 「隼斗!いいよ、それ重いし」 「は?だから俺が持つんだろ。トイレ行ってきたついでだからいいんだよ」 あたしが両手でがんばって持っていたトレイを片手で軽々しく持った。 かっこいい……。 「戻るぞ」 あたしはいつも隼斗のさりげない優しさに助けられてるな。 隼斗の華奢だけど、たくましい背中を見ながら思った。 「ありがと」 隼斗の横へ行きそう言うと、隼斗は静かに笑った。