「隼斗があんなことすんの意外だったな〜」
一安心したあたしが言うと、失礼な。と隼斗が笑った。
「泣いてる子ども放っておけないだろ」
当たり前のようにいうけど、普通は当たり前にはできない。
隼斗のこういう優しさ、仲良くならなかったら知らなかったんだろうな。
隼斗の横顔を見上げると、遠くのどこかを見ている。
さっきと同じような、複雑な表情で。
そのままどこか遠くへ行ってしまいそうで、なんか胸が苦しい。
隼斗……?
「着いたよ。映画館」
あたしが隼斗にかけようとした声は、健吾の声によってかき消された。

