大好き、それはとても嬉しい言葉だ。






もちろん素直に受け止めよう。もうガキじゃないんだし、キモいなんて言わない。






...でも、夏芽の「好き」はどうゆう意味?







俺は、俺はずっとずっと、夏芽のことが「女の子として」好きだ。






でも夏芽はどうだろう。






夏芽の好き、は「男の子として」?それとも、「家族として」?






...いや、「家族として」に決まってる、てゆうかそれ以外ありえない。






何故かって?それは__






「ね、そう言えばね!今日秋斗先輩と偶然下駄箱で会ってさ!

久しぶりに話したの~!」





唐突に、声を上げた。






目をらんらんと輝かせて、楽しそうに、







秋斗…俺と夏芽の所属部、バスケットボール部の先輩、桔梗 秋斗(ききょう しゅうと)先輩だ。





その人は、頭も良くて、バスケ部の部長で、他のスポーツもできて、かっこよくて、背も高くて、性格も良くて...






いわるゆ完璧ってやつだ。







そんでもって、夏芽の好きな人。







俺は、背も夏芽よりちょっと高いくらいで、頭悪いしあんまかっこよくないし、バスケもそこそこだし。







勝ち目なんてない。だからもう、諦めている。