One and only agent

階段を降りて、二階に来た。また階段を降り、踊り場に出る。体育館はもうすぐだ!

何気なく上を見る。私は絶望した。
二階の階段から身を乗り出し、男が見ていた。

「きゃあああ!」

らしくない声で叫び、逃げる。そのとき、階段を踏み外した。

ファイルから便箋や封筒が出て、舞い散る。ああ、ここで死ぬんだ……
目を瞑り、その時を待つ。


しかし、誰かに受け止められた。

「……何でここに」

「危険な時は助けに来てくれるって、言ってたじゃないですか」