三組の前を通り過ぎた時、悲鳴が聞こえた。

「家庭課室に避難しますー!開けて下さい!」

深空がそう言うと、窓が開けられる。

「今避難して本当に大丈夫なの!?」

「杉崎君だけでいいんです!」

深空の必死な表情に何かを感じ取ってか、杉崎が窓から出る。

「おい、出るぞ!」

「わかってる!」

杉崎を自分たちで隠し、階段に向かう。他の教室はやけに静かだった。