好きって言ったら、どうする?













「もう着いちゃうから、
授業終わった休憩時間に 地図書くよ。」

「地図書いてくれるの?!
わぁ、ありがとう!すごく助かる!」












要くんのそんな紳士な言葉に

私が目を輝かせてお礼を言うと



要くんがクスッと笑って
そんな様子の私を見下ろす。












「すごい嬉しそうだね。
あのお兄さんとその海行きたいんだ?」

「うっ……あ、いや、ただその
そこなら空いてて見やすいかなって…。」

「あー、確かに穴場だね。
それに結構ロマンチックだし。」













そんな風に言いながら

どこか意味深な笑みを浮かべて
私を見てくる要くん。




私はそんな彼に
慌てて抗議をする。












「本当にただそれだけだからね!
別にロマンチックを求めたわけじゃ…!」

「はいはい、そういうことにしとくね?」

「っ…か、要くん!!」












からかわないでよ!と

私が顔を赤くしながら言えば



要くんはクスクス笑いながら
「ごめんごめん」と謝った。












それと同じくして

エレベーターの扉が開く。










すると






エレベーターの空いた先にいた

他の塾の生徒たちが




私と要くんが話している姿を見て
驚いたように目を丸くした。