……確かに普通はそうなのかも…と
私は少し納得しながらも
少し考えてから
首を傾けて カナに言う。
「でも……勇さん優しいし、クールでそんなに口数も多くない人だからなぁ…。
言うより先に自分で取ったほうが良いって思ったのかも…。」
「えー、そうかなー…。」
「だって…、勇さんが私のこと恋愛対象に見てたりしてるなんて思えないもん。」
お子様扱いだってされたし、
妹みたいな存在から抜け出せてない気がして仕方ない。
(うぅ……私がもっとしっかり大人っぽくならないと……。)
そうじゃないと、いつまで経っても
この立ち位置から抜け出せない気がする。
そんなことを考えながら
どうすればいいんだろう、と悩んでいると
カナが私に
「じゃあさ」と 口を開いた。
「花火大会行きなよ、来週の。」
「……え?!花火大会?!」
「そう!そこで、柑奈の浴衣姿を見せるの!」
そんな提案をしてきて
私は慌てて首を振る。

