「ふーん、酔っちゃった時に
お兄さんの肩で寝ちゃったんだー?」

「そうなの。それでね、その後少し寝てから 目を覚ましたら───」
















私はそこまでカナに言ってから
口を閉じた。





カナはそんな私を不思議そうに見て

「どうかした?」と尋ねてくる。












「……そしたら、あのね…
……勇さんの顔が…すぐ目の前に合って…。」

「……え。」

「あ、いや!別に何にもなかったんだけどね!
だけど私びっくりして、ついキスされるのかと思って顔赤くしちゃって…っ。
……で、でも、ただ看病してる最中だっただけみたいで…。」











私は



そう言って私の羞恥話をカナに白状し、

途中恥ずかしくなって顔を押さえながらも
その出来事を伝えた。





そしてその後の観覧車での
同じ出来事も、そのまま伝える。










「最後観覧車乗ったんだけど、
その時も同じようなことしちゃって…っ!
ただ私の睫毛払ってくれただけなのに…!」

「………。」











あれは本当に恥ずかしかったなぁ、と


私が顔を火照らせながら
カナにそう話すと




カナはそれに対して何も言わず

黙って私を見た。