▼side勇▼
そしてあれから
観覧車から降りると すぐに遊園地を出て
そのまま
柑奈を家まで送る。
歩いている最中も
どこかお互い気まずい様子のまま
会話を交わしていた。
─────原因は 分かってる。
「……お、送ってくださってありがとうございました。遊園地も、楽しかったです。」
「ん。……じゃあまたな。」
柑奈の家の前でそう会話を交わして
軽く手を振ってから
道を戻るように歩き出す。
後ろで ガチャッ、と
玄関のドアが閉まる音がした。
「────。」
それを聞くと同時に
俺は その場にしゃがんで
思わずへたり込む。
前髪を無造作にクシャッと掴んで
「はぁー…。」と息を吐いた。
(……本当…何してんだ俺…。)
俺は今日の出来事を振り返って
そんなことを思う。
その場で煙草を取り出し
ライターで火をつけると、
俺はゆっくりと立ち上がって
家まで のろのろと歩き出した。
(………そういや煙草も久々だな…。)
煙草ってこんな不味かったか?、と
俺は煙草を吸いながら
ふとそう思い
そして そう思った原因を考える。
…そういえば
柑奈と仲良くなるにつれて
側で吸わないように努力していたためか
気付いたら、吸う頻度が減っていた。
別に本人からやめろって言われたわけでも
文句を言われたわけでもねェけど、
何だか勝手に体がそう行動していたのだ。
(だからか………不味ィ、捨てよ。)
そして俺はついに
あんなによく吸っていた煙草の味に
耐えられなくなって
地面にそれを捨てると
靴のかかとでそれを踏み潰し、火を消す。
そしてあれから
観覧車から降りると すぐに遊園地を出て
そのまま
柑奈を家まで送る。
歩いている最中も
どこかお互い気まずい様子のまま
会話を交わしていた。
─────原因は 分かってる。
「……お、送ってくださってありがとうございました。遊園地も、楽しかったです。」
「ん。……じゃあまたな。」
柑奈の家の前でそう会話を交わして
軽く手を振ってから
道を戻るように歩き出す。
後ろで ガチャッ、と
玄関のドアが閉まる音がした。
「────。」
それを聞くと同時に
俺は その場にしゃがんで
思わずへたり込む。
前髪を無造作にクシャッと掴んで
「はぁー…。」と息を吐いた。
(……本当…何してんだ俺…。)
俺は今日の出来事を振り返って
そんなことを思う。
その場で煙草を取り出し
ライターで火をつけると、
俺はゆっくりと立ち上がって
家まで のろのろと歩き出した。
(………そういや煙草も久々だな…。)
煙草ってこんな不味かったか?、と
俺は煙草を吸いながら
ふとそう思い
そして そう思った原因を考える。
…そういえば
柑奈と仲良くなるにつれて
側で吸わないように努力していたためか
気付いたら、吸う頻度が減っていた。
別に本人からやめろって言われたわけでも
文句を言われたわけでもねェけど、
何だか勝手に体がそう行動していたのだ。
(だからか………不味ィ、捨てよ。)
そして俺はついに
あんなによく吸っていた煙草の味に
耐えられなくなって
地面にそれを捨てると
靴のかかとでそれを踏み潰し、火を消す。

