「すいません、お待たせしました…!」
「…いや全然。」
駆け足で勇さんのもとに行って謝ると
勇さんはフイッと顔を私から逸らして
そう言った。
気にしていないって言ってるけど
何だか……さっきまでとは
雰囲気が違うような気がする。
も、もしかして怒らせちゃったとか…?!
「あ、あの勇さ───」
「あの子さぁ、学校の友達?」
「…え。」
私が勇さんの名前を呼ぶ途中
それにかぶせるように
勇さんが私にそう尋ねた。
私の方へ振り返って
いつもと同じような無表情で
私を見下ろす。
「あ……いえ、あの
通ってる塾の友達で、他校の子です。」
「へー、塾の。」
「はい。って言っても、まだそんなに話したことはないんですけど…。」
それなのにわざわざ親切に話かけてくれたみたいで…
と、私が答えると
勇さんは「へぇ。」と返しながら
顔を私の方から 前へ戻した。
その様子が
やっぱりどこか不機嫌そうで
私は少し焦りだす。

