(───え、笑みが黒い!)
私は彼を見てそう思いながら
そんな勇さんの企みに
必死になって横に首を振る。
想像しただけでも泣きそうになる私が
お化け屋敷だなんて絶対に無理…!
いくら勇さんと一緒でも!
そう思いながら
首を振って必死に抗議すると、
勇さんはそれを見て クスクスと笑った。
「何だよ、つまんねぇな。」
「ぜ、絶対嫌です!お化け屋敷だけは無理です!!」
「ははっ、悪い悪い。」
だからそんな泣きそうな顔すんなよ、と
勇さんはクスクス笑いながら
私に謝って
そして
優しく頭を撫でてくれた。
(───っ!)
───ドキッ!
勇さんの、その仕草が
あまりにも自然で
それでいて優しすぎて
私は不意打ちで 鼓動を高鳴らされる。
(〜〜〜っ、やばいよ……好きだよ…!)
心の中でそう気持ちは高ぶるけど、
決して言葉にはできず
目の前で「ん?」と顔を覗き込んでくる
勇さんをジッと見つめるしかできない。
───そんな時だった。
「………北澤?」
不意に
背後の方から 誰かに名前を呼ばれた。

